令和6年の地価公示価格が発表されました。

令和6年 地価公示価格(東京都分)の概要

公示価格についての理解は、不動産取引において非常に重要な要素です。公示価格は、土地や家の価格を決める際の重要な基準の一つであり、土地価格の透明性を高め、市場をより公平にする役割を担っています。ここでは、公示価格が何であるか、そのデータから何がわかるのか、そして他の数値との違いについて詳しく解説します。

公示価格とは?

公示価格って聞いたことありますか?土地や家を買うとき、いくらで買えばいいのかなって考えることがありますよね。公示価格は、そのヒントになる大事な数字の一つです。この価格は、国や県が毎年、「この土地は1㎡あたり、こんなに価値があるよ」と発表するものです。

毎年、決まった場所の土地がいくらか公表されるので、土地の値段が上がっているのか下がっているのかが分かりやすくなります。だから、家を売ったり買ったりするときの目安になるんです。

公示価格の2つの種類

公示価格には「公示地価」と「基準地価」という2つの種類があります。ちょっと似ているけれど、調べる場所や時期が少し違います。

公示地価とは?

公示地価は、国が毎年決める土地のお値段のこと。例えば、東京都心のある場所の1㎡が、いくらなのかを示します。この価格は、その土地がどれだけ価値があるかを知る手がかりになります。

公示時価の具体例

東京都中央区の銀座で、ある標準地の公示地価が1㎡あたり2,000万円と発表されたとします。これは、その場所の土地がどれくらい高いか、または安いかを示していて、このエリアがとても価値のある場所であることを教えてくれます。

基準地価とは?

基準地価は、都道府県が決める土地のお値段のこと。公示地価と同じく、1㎡あたりいくらなのかを示しますが、こちらは都市部だけでなく、もっと広い範囲の土地の価格を決めています。

基準時価の具体例

東京都の郊外にあるある基準地の基準地価が、1㎡あたり500万円と発表されたとします。これによって、郊外でもその地点がどれだけの価値があるのかが分かります。

公示地価と基準地価の違いは?

公示地価と基準地価の一番の違いは、「誰が決めるか?」と「どこを調査するか?」です。公示地価はが決める都市の土地価格、基準地価は都道府県が決める広範囲の土地価格です。

もう一つの違いは、調査の時期。公示地価は毎年1月1日時点の価格を3月に発表、基準地価は毎年7月1日時点の価格を9月に発表します。

項目公示地価基準地価
調査主体国(国土交通省土地鑑定委員会)都道府県
価格の決め方1地点につき不動産鑑定士2名以上による鑑定評価をもとに決める1地点につき不動産鑑定士1名以上による鑑定評価をもとに決める
評価時期毎年1月1日時点毎年7月1日時点
発表時期毎年3月下旬毎年9月下旬
調査地点「標準地」1m2当たりの価格「基準地」1m2当たりの価格
公示時価と基準時価の違い

なんで公示時価がはないエリアがあるのか?

なんで同じ日本なのに、どこにでも公示地価っていう土地の値段が発表されないの?」という疑問を持ったことがあるのではないでしょうか?

公示地価が出される場所と出されない場所がある理由をお伝えします。

都会か田舎か?

まず、公示地価は主に都会の土地を対象にしています。田舎や山の中みたいな、あんまり人が住んでいないところは、公示地価が設定されないことが多いです。

代表地がない

公示地価を出すためには、その土地がその辺の土地価格をきちんと代表している必要があります。もし、その場所が特別すぎたり、普通じゃなかったりすると、「うーん、これじゃみんなの参考にならないかも」ということで、公示地価が出されないんです。

全部調べられない

日本って結構広いですよね。だから、国も「全部の土地の値段を調べてあげる!」とは言えないんです。時間もお金もかかるし、そんなにたくさんの不動産鑑定士さんもいないから、選ばれた場所だけに絞って公示地価を出しているんです。

特別な場所

例えば、歴史的な建物がある場所や、自然保護区域など、特別な理由で「うーん、これは一般の土地とはちょっと違うな」と思われる場所も、公示地価が設定されないことがあります。

どうやって使うのか?

繰り返しになりますが、公示地価って、全国のごく一部の場所にしか設定されていないんです。つまり、多くの人が実際の土地購入や売却の際に使いたいと思っても、自分が知りたい場所の情報がないことが多いんですよね。

それにも関わらず、毎年公示地価が発表されると、そのニュースで賑わいます。

が、実際にはそれらの数値までを見る人というのはいないでしょう。

なんとなく「上昇傾向だなー」という感覚を持っている人は少なくないであろうとは思いますが、おそらく不動産屋であっても、このような報道に反応する人はごくわずかと言えます。

わざわざ元データを見ることもなくなんとなく馴染みのある地域の報道に耳を傾けていれば十分であると考えています。

公示地価や基準地価は、あくまで参考情報の一つとして活用することが大切です。最終的には、市場の動向、土地の特性、そして自分のニーズに合わせて、土地の価格を判断するものなので。その判断基準をどこに重きを置くのかを大切にすることの方が重要と言えるでしょう。

豊洲エリアの時価公示

私たちは湾岸エリアを中心に賃貸管理を展開している不動産会社です。地価公示があまり意味をなさないただの参考情報とお伝えしましたが、もちろん、そのデータを読み取って今後の市場がどのようになるのかの分析を行っております。

豊洲エリアの地価公示情報についてです。

豊洲エリアとの比較

2023年の豊洲エリアの地価公示は820,000円/m²です。2022年は770,000円/m²で、前年比で約106.49%の上昇となっています。これは、全国、都道府県、市区町村の平均価格に比べて非常に高い水準です。

比較基準平均価格豊洲エリアとの比較
全国平均価格124,991円/m²非常に高い
都道府県平均価格452,066円/m²さらに高い水準
市区町村平均価格510,185円/m²最も高い地価
豊洲の2024年時価公示比較

豊洲エリアの時系列分析

地価 (円/m²)前年比上昇額 (円/m²)上昇率 (%)
2018年640,000
2020年730,00090,00012.33
2023年820,000180,000 (2018年比)28.13 (2018年比)
時系列分析

これらのデータは、伝えるまでもないのですが、豊洲エリアが東京都内でも特に不動産価値が高い地域の一つであることを示していますし、成長を続けているということを示しています。

まとめ

地価公示価格の分析を行うことは、不動産の価値を理解し、適切な賃料設定を行う上で非常に重要です。私たちはこのような公的なデータを参考にして、賃料査定に活用しています。

物件を賃貸に出す際の適正な賃料設定は、良質な入居者を確保し、安定した収益を生み出すために欠かせません。また、地価の上昇は物件の資産価値を高めることにも繋がります。しかし、地価公示価格だけではなく、地域の開発状況や将来の市場予測など、様々な要素を考慮することが重要です。

私たちは、賃貸の貸出す際にお悩みになられている一人ひとりの物件に対する想いや将来設計を大切にし、最適な賃貸経営プランのご提案を行っています。豊洲エリアにおける不動産の可能性を最大限に引き出すため、また、他のエリアにおける賃貸物件の賃料設定についてもご相談ください。

豊洲エリアの賃貸市場の動向や賃料設定に関するご相談、不動産投資の可能性についてのご質問がございましたら、ひとりで悩まずにいつでもお気軽にお問い合わせください。