賃貸物件のオーナーとして直面する重要な選択肢の一つに、「管理を不動産会社に任せるか、それとも自主管理を行うか?」という問いがあります。この決断は、賃貸経営の全体的な運営方法と成功に大きな影響を及ぼします。

不動産会社に管理を任せる場合について、不動産会社がどのような事をしてくれるのかについてはこちらを参照ください。(はじめての賃貸経営:「管理会社ってなに?」管理会社の役割)

この記事では、特に「自主管理」の選択に焦点を当て、その具体的な業務内容、賃貸物件を自主管理を行うために必要なスキル、自主管理を継続していくために必要な条件を詳しく解説します。賃貸経営における自主管理のメリットとデメリットを理解し、賢い選択をするためのガイドとして、賃貸経営を始めたばかりのオーナーの方々に役立つ情報を提供します。

まずは賃貸管理を自分でやってみるという選択肢

どのように賃貸に出すことが決まったのか。。。どの程度の規模の物件なのか。。。普段どのようなお仕事をされているのか。。。によって前提条件にもよりますが、私自身が「賃貸物件の管理を自分でするか、不動産会社に任せるか迷っている」という相談を受けたら、迷わず「まずは自分でやってみましょう。」と伝えています。質問される時点で「自分でもできるかもしれない」という前提の質問であると捉えるためです。

まず自分で管理をしてみると、どういった業務を不動産会社が代わりにしてくれるのかという事を体感することができます。ご自身で続けることができると判断したら、そのまま継続すればよいことです。

やはり自分では難しいなと感じ、不動産会社に賃貸管理を任せる時にも、その委託料がだろうなのかどうかの判断基準になるでしょう。さらに、自分にできること、不動産会社に任せたほうがいいことの見極めをすることもできるようになり、必要最小限の管理手数料の支払いで済むようになるためです。

自宅から1時間以内に賃貸物件に行ける事

「自分で管理してみましょう」と提案するとは言っても、賃貸物件が遠隔地にあるであろう場合は、賃貸管理はやはり不動産会社に任せた方がよいです。

何かトラブルが起きた時、例えば入居者が「鍵をなくしてしまった」などという時などには対応が現実的ではないためです。

遠隔地というのはどれくらいの距離の事をいうのかは。。。目安ではありますが、移動時間が1時間を超えると賃貸物件の管理という視点では”遠隔地”になってしまいます。

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律“において、物件と管理会社の距離に関する制限はありません。

地域によってルールが異なる上に、類似とまでは言えませんが、民泊の家主不在型では何かあった時に10分~60分で管理者が駆けつけることができるようにしておかなければならないといった決まりがあったりします。

千代田区は家主不在型届出住宅における住宅宿泊管理業者について届出住宅内等の常駐又は駆け付け可能な場所への待機を義務づけ(10条)、荒川区は住宅宿泊事業者又は住宅宿泊管理業者についておおむね1キロメートル以内の営業所等の常駐を義務づけている(8条)。また、金沢市及び京都市は住宅宿泊管理業者の現地対応管理者をおおむね10分以内に到着することができる場所に駐在させることを義務づけ(金沢市8条4項、京都市12条7項)、和歌山県は住宅宿泊管理業者を通常徒歩おおむね10分で到達できる距離の範囲内に駐在させることを義務づけている(16条2項)。岐阜県は住宅宿泊管理業者に対して周辺住民の苦情に対応する場合おおむね30分以内(交通手段の状況等により当該届出住宅への到着に時間を要すると認められる場合にあっては、60分以内)に到着することを努力義務として求めている(10条3項)。

ご自身の物件を貸し出すので、民泊とは管理者の義務が大きく異なりますので、あくまでも目安としてですが、やはりご自宅と賃貸物件の距離が物理的に離れていると自主管理を継続していくのは困難でしょう。

協力業者は必要

自主管理を継続していく上で、トラブル対応能力、緊急時の迅速な対応能力は必須と言えます。

水道からの水漏れがあった場合、トイレの詰まりが生じた場合、鍵の紛失となった場合、窓ガラスが割れてしまった場合。。。ご自身の家で起きたことであればそれぞれに対応することはできるでしょう。

しかし、賃貸物件で貸出している場合は、自分自身のトラブルと異なり”迅速“な対応が求められます。

例えば、リフォーム会社にお勤めだから、室内の破損関係においては秀でていても、近隣住民からの騒音があった場合の法的な対応については強いとは限らないでしょう。

すべてを自分ひとりで解決することができるという人は稀で、トラブルが起きた時、スムーズに解決するための協力業者との関係性構築、連絡網を整えておくことは必須です。

コスト面だけで自主管理を続けるのは困難

「自主管理してみたら?」とお伝えはするのですが、コストを抑えるためだけのために自主管理を選ぶというのは推奨していません。大半の方が「いつ連絡が来るのかわからない」というだけでなく、その連絡に対して、”迅速に対応しなければならない”というのが相当なストレスになるようです。

もちろん、私たちは不動産の管理会社なので、順調に自主管理を継続されている方の声というのを聞くことが極めて少ないからそのように偏った見え方になってしまっているのかもという側面はあります。

ただ、いずれにしてもコスト面だけの比較では、私たち株式会社iedokiが提供している賃貸管理サービスは管理手数料が0円です。管理会社を選ぶ上で、管理会社同士の比較としてコスト面を考慮されることはあれど、自主管理なのか、不動産会社に任せる賃貸管理とするのかの比較で”コスト”を比較するというのは無意味といえます。

「自分でできることは自分でやりたい」という考えの方が少なくないことをよく理解しております。

自分自身で室内の設備の管理を行いたい!でも、家賃の収納管理だけは依頼したい!など柔軟に組み合わせていただくことも可能です。

逆に弁護士さんなどであるから、家賃の督促とかは自分でできるけど、設備面の管理だけ任せたいという形も、もちろん可能です。

まとめ

自主管理は賃貸経営において、コスト削減と直接的なコントロールの両方を提供する魅力的な選択肢です。しかし、これには時間、労力、そして適切な知識が必要です。物件の近隣に住んでいる場合や、特定の業務に対する専門知識を持っている場合は、自主管理が理想的な選択となるかもしれません。

一方で、自主管理の負担が大きいと感じる場合や、物件が遠隔地にある場合は、不動産管理会社に管理を委託することが賢明です。特に、株式会社iedokiのような管理手数料0円のサービスを提供する会社を利用することで、コストを抑えつつも、質の高い管理サービスを受けることが可能です。

最終的には、自主管理と不動産会社による管理のどちらを選択するかは、あなたのライフスタイル、物件の状況、そして賃貸経営に対する個人的な目標によって異なります。自主管理の可能性を探ることは価値がありますが、その過程で出てくる課題や負担を理解し、必要に応じて専門家のサポートを求めることが重要です。

賃貸経営の道は多岐にわたりますが、株式会社iedokiはあなたの賃貸経営を全面的にサポートします。自主管理の課題に直面した際には、ぜひ私たちにご相談ください。あなたの賃貸経営が成功するよう、最適なサポートを提供いたします。