はじめて自宅を賃貸に出そうという方のために、管理会社を選ぶ際に、不動産屋さんの”選び方”ではなく”選んではいけない不動産屋”を見分けるポイントを伝えています。

本日は不動産屋さんの顔とも言えるホームページのどういったところを見ればよいのかについてお伝えします。少し細かい事まで語ることになるかと思いますが、こういった観点を注意して見ることで「頼んでみたけど何か違った」というズレを事前に防ぐことができるようになります。

不動産屋なのに物件を載せていない会社

「不動産会社なんだからホームページに物件載ってるのが当然でしょう」と考えられている方が大半かと思いますが。ただ、現実問題としては、賃貸をメインにしている会社でも、おそらく6割強の不動産会社はホームページに物件を載せていないです。

賃貸の客付けである仲介をメインとしている会社であればsuumoやHOME’S、アットホームなどのポータルサイトにより集客する事ができているので問題はないと考えられます。

しかし、あなたの大切な資産を預ける先の会社が自社のホームページで物件を載せたいと言っても載せることができない会社であれば。。。残念ながら選ぶ価値はないなと断言できます。

ホームページはWeb上の店舗と言って否定できる人はいないでしょう。「早く入居者を決めるために広告を頑張ります!」と鼻息を荒くしても、預かった物件を自分の店舗のディスプレイに出すこともしない不動産会社は選ばないのが無難でしょう。

「自社サイトは閲覧数が少ないから効果がない」などという人が少なくないですが。。。部屋を貸したいというあなたと、物件を預かる元付け会社の従業員全員が同じ方向を向いているというのが大切なのです。

また、閲覧数が少ないのであれば。。。それを改善するように努力する事もしない会社と見ることができます。

“弊社”とか”当社”が主語の会社

そんなに多く指摘する人はいないものでしょう。主に不動産ではなく投資の世界では有名なHP見極めポイントです。

自分たちのことをどのように呼んでいるのかに注目するとホームページ越しにその会社の本音が見え隠れします。

“弊社”や”当社”と自分たちの会社の事を呼ぶ会社は、会社と従業員の間に距離があるであろうと捉えることができます。あたかも自分は当事者ではないと距離を置いた呼び方が自然に滲み出てしまっていると言えます。大企業であればともかく中小企業で”弊社”と自分たちの会社を名乗っている会社は選ばない方が無難でしょう。

「あなたの部屋の入居者を探します!」と会社全体で同じ方向を向く事ができる会社は「私たち」などと自分が当事者である呼び方を使います。

代表者の挨拶などでもそういった事を汲み取る事ができます。社長挨拶で”弊社は”などと使う代表者は、雇われ社長なのであろうなとより強く感じます。

背景に動画を使っている

物件を載せていない不動産会社のホームページに多かったりするのですが、ホームページを開いたら背景が動画で何かいつも動いているようなサイト見たことがあるのではないでしょうか?

このように背景な動きを入れているサイト

見た目だけ重視で内容は全くないものです。

この背景の動きは目を引くという効果は確かにあるかもしれません。ただ、それ以外の意味は何も持っていません。むしろ、文字を読むためには邪魔とさえ感じます。

そんな意味のない背景アニメーションをなぜ取り入れる会社が多いのかは。。。単純に「なんかかっこいいから」程度の想いからでしょう。

背景に動画があれば通信が少し重くなって表示が遅くなるというのは想像できるかと思います。「なんかかっこいいから」程度のために、そのサイトを見ようとした人の時間を奪っているということに気が回らない会社であると言えます。

「たったの1秒の差じゃん」などと思われるかもしれませんが、そういった1秒の時間の積み重ねが大切であると私たちは考えています。たとえ1秒でも0.1秒でもあなたの時間を無駄にさせたくないと、どのようにすればよいのかを心から考えています。

ホームページには余計なアニメーションを入れず、いかに早く表示されるのかを日々研究を続けています。もしも、どこか表示の遅いところがありましたらご指摘ください。

いずれにしてもホームページを開いた瞬間に何か派手なアニメーションや動画が流れるようなサイトを作る不動産会社は、あなたの貴重な時間を奪うものを作っているという目線を持つことができていない会社といえるでしょう。

社長・役員の顔写真がない

ホームページに経営者、役員の顔写真を載せることは義務ではありません。実際、上場企業でも役員の顔写真をホームページに乗せている企業は10%以下と言われています。

上場企業であれば役員の任期が2年以内である可能性が高いので、役員変更のたびに変えるのにコストがかかるといった言い分があるのかもしれません。

ただ、不動産会社のたいはんは中小零細企業です。役員の任期は10年に設定されている会社が大半なはずなので、その言い分は通用しないと言えるでしょう。

ホームページはお客さんとなられる方が「この会社どういう会社だろう?」と最初に訪問する場所です。そして、社長というのはその会社の責任者です。

その責任者が、お客さんが来る最初の場所でお客さんをお出迎えもしない会社に大切な物件を預けて平気なのだろうか?と不安になるのが通常でしょう。

責任者が顔を出さない会社だと、何かトラブルがあった時に責任の所在が曖昧になりそうだと感じる人も少なくはないでしょう。

逆に匿名性の強いインターネットのやり取りの中で、ただ相手の顔写真があるだけで安心感を得ることができたという経験は誰しもがあるのではないでしょうか?

現実の世界でも、モスバーガーなんかが、野菜の生産者の顔写真を載せただけで、多くの人が安心を感じたはずです。

社長・役員の顔写真がない会社は透明性が欠如しているなと感じざるを得ません。

従業員の写真がない

少し似たような話になりますが、従業員の写真のあるなしも見るポイントのひとつといえます。

従業員の写真を全く見せないのは入れ替わりの激しい会社であるのかな。。。とか不安を感じたりしますよね。

従業員紹介の写真はあっても、身分証明書のような堅苦しい従業員の写真だと印象はよくないですよね。

どうせなら、従業員が活き活きと働いている事が伝わるような画像があるのが嬉しいですよね。

写真については、たったそれだけの事で安心感を与える事ができるのに、それをやらない会社というのは、安心感を得たい顧客よりも、自分たちの都合を優先する会社であると見る事ができるでしょう。

“https”を使っていない会社

少しだけ技術的な話になります。ホームページなどのURLの先頭の文字を見てみましょう。

今はもう大半のサイトが”https“と”s”がついています。それでも極稀にまだ”http”のままサイトを運営している会社があります。

先頭が”http”のままだと最近は「保護されていない通信」とまで表示されるようになっています。

これがどのような状態なのかと言いますと。。。例えばお問い合わせフォームに情報を入れてお問い合わせをしたとします。

“https“のサイトは、封筒に個人情報を入れて手紙を出すというイメージです。郵便屋さんは中身を見ることができないですよね?

一方”http”は、ハガキのまま情報を送っているという状態になっています。万が一郵便屋さんが悪い人だったら、その情報を使いたい放題という状態になっているんです。

例えWebに関する知識がなくても、自社のサイトに”保護されていない通信”と出ているにも関わらず、それを放置しておけるという会社が、あなたの個人情報を大切に扱うとは考えづらいです。

情報の更新頻度が低い会社

1年に1回年末年始の休みのお知らせしか更新されない会社ありますよね。。。

実際ホームページの運用というのには莫大なるコストがかかるのでそのような会社が大半になってしまうのは仕方のないことと考えています。

しかし、不動産屋さんで、賃貸管理の会社であれば話は大きく変わります。

賃貸管理会社は、この世に存在する最も大きな資産といえる”不動産”を預かるわけです。不動産会社が「ホームページを運用するコストを捻出できない」というのは、それはさすがに「何を言っているんだ」となります。

まとめ

独断と偏見が強い言葉が多くなってしまいました。が、頷いていただけるポイントもあったのではないかと思われます。すべてが完璧なホームページお不動産屋というのは存在しないに等しいでしょう。

あくまでも目安のひとつとしてでも、不動産屋さんを選ぶ時のみならず、何かWeb越しで「ここは信頼していいのかな?」と感じた時にでも思い出してお役立てください。

その会社のホームページには、その会社の本音が滲み出ています。